【30回目】防虫対策<3>壁や床との隙間対策

壁との隙間対策
作業台や製造機器を壁側に設置する工場が多いが、こうすると壁との隙間ができる。このわずかな隙間は虫・カビ・細菌が大好きな場所で、発生源になる。作業場が広くないとどうしてもそうなってしまうようだが、製造環境の悪化と清掃のしにくさをつくっていることになる。
シンクや上に軽い物しか載せない作業台なら、清掃時に壁から離してその間を清掃・洗浄し、終わったら翌朝までそのままにして乾燥させるようにする(写真1)。また、重い機械装置は壁側に置かないようにするのが一番よい。装置の周囲からアクセスメンテナンスができる。
理想は、壁側に何も置かないことだ。壁側がオープンになれば、清掃・洗浄が楽になるだけでなく、虫やカビなどの発生源がなくなる。清掃・洗浄の時間短縮と効果アップになり、コストダウンと安全が両方とも得られる。
どうしても壁側に置かなければならない場合、清掃できる最低の幅である15cm離すようにする。さらに可能であれば45cm離す(AIB国際検査統合基準のガイドライン)。これは人が入れる幅だ。15cm→45cm→できれば置かない。これが壁との間の考え方だ。
また、倉庫では棚はキャスター式にするとよい(写真2)。
床との隙間対策
棚の一番下の棚板を床ぎりぎりに設置するのは、出来るだけたくさんの物を置きたいからなのだが、その棚と床との間の清掃を考えたらこんなことはできない。
この対策は、床から最低15cm以上の位置に最下段の棚板を設置して、床との間を清掃できるようにする。あるいは、強度に問題がなければ最下段の棚板を取り去り、物はキャスターに載せてそこに差し込むようにする(写真3)。
製造機器も同じで、床との隙間がぎりぎりだと、その下が虫やカビの発生場所になってしまう。製造機器は動かすことができない場合が多く、無理のその隙間を洗浄してそのままにすると、湿気がたまり、洗浄どころか逆に発生源になってしまうという問題もある。
この対策は、機器を動かすことができない場合、例えば月1回など頻度を決めて泡洗浄と高圧洗浄をした後、扇風機などで風を長時間(例えば一晩)送り込んで完全に乾燥させるようにする。
ある豆腐工場で、パッケージ後にチラー水で冷やす水槽と床の間がほとんどなく、清掃できなかった。懐中電灯でその隙間を見てみると、汚れがたまりにたまっている。拭き取り検査もできないし、どうせとんでもない汚染なので意味がない。困っていたが、衛生管理対策強化のために、工場のレイアウトも含めて改善することになった。この水槽は移動したので、この機械に床との間を確保して設置した。かなりの重量なので丈夫な床上げ材を使ったが、洗浄が簡単にできるようになった(写真4・5)。
この工場では半年ほどかけて段階的にレイアウトと設置方法を改善した。この事例については次号で解説する。

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