【8回目】バルク材料の受け入れ
牛乳の例
ISO22002の9.3には「バルク材料の受け入れラインへの搬入口は、識別され、蓋がされ、かつ施錠されなければならない。」とある。
バルク材料とは、バラ積み、大量の素材のまま箱詰めしていないものなどになるが生乳もその一つだ。
牛乳製品のもとになる農家から集める素材は「生乳」と呼ばれている。これは大型のタンクを載せたローリー車で複数の農家を回って集められ、まとめて工場に搬入される。
生乳の搬入口は、牛乳専用工場なら受け入れのためのパイプのジョイントがあるので、生乳以外を載せたローリーが入ってくるのでなければ識別され、ジョイント部分は塞がれている(写真1)。

施錠はジョイント部分への施錠がされている、あるいは搬入口が車両ごと入れるようであれば、そこが施錠されるようになっていればいい。
生乳は工場に到着したら、いきなりパイプを通して搬入するのではなく、サンプルを取り、20分ほどで分かる検査をし、問題なければ搬入する。これが9.3の次の要求文書である「そのようなシステムへの荷揚げは、受け入れ材料の承認及び検証の後にのみ実施しなければならない」になる(写真2)。

この受け入れ前の検査で問題があったら受け入れをやめればいい。
牛乳工場の場合この時点でハザードを拒否できるので、ここが最初のCCPになっている。
不合格への対処は、生乳を受け入れた農家のどこかあるいは複数の農家の生乳に問題があることになるので、一軒一軒の農家の生乳を個々に調べれば、問題のある農家がどこか分かる。
魚介類の例
漁港や繁殖場から加工工場に運ばれる魚介類やバルク原材料になるものが多い。例えば、ホタテ、カキ、ホヤ、アサリやシジミなどの貝類、サンマ、イワシといった大量に船から水揚げされるもので、トラックそのまま、あるいは大型のコンテナで加工工場に搬入される(写真3,4)。

ここで問題が一つあり、魚類と、貝類は、ハザードが違うということだ。二枚貝はノロウイルスの問題がある。赤身魚はヒスタミンのハザードがある。
多くの魚介類にはそれぞれハザードの特徴があるが、大きく分けると魚と貝類は違うため、この2つは分けて扱わなければならない。
もし、魚と貝類の両方を扱う加工工場があったら、交差汚染防止のために搬入口は分けなければならない。あるいは季節によって分けるような場合なら、切り替え時期を明確にし、搬入口だけではなく工場内全てを洗浄消毒し、検査によって検証して確認するプログラムが必要になる。
その搬入口が、例えばダンプカーによってまとめてがらがらと落とし込むようになっている場合、ふたと施錠がないこともあるので改善が必要になる。
以上のように自社工場への搬入物に、バルク材料があれば対処することが重要だ。