【21回目】洗浄の方法と検証
機械装置の清掃と検証およびその分析対応
粉を扱う工場、例えばパンや菓子の製造工場などでは、小麦粉などの粉が飛んで拡散し、施設内と製造機器の隙間にまで入り込んで虫の発生源になる。機械内部などの深層部のカビは虫の餌になるので、この対策も深刻だ。製造装置の内部は洗浄しにくいことが多く、ブラシなどを使っての清掃だけでは対応不足だ。
そこである工場では、毎月もしくは3ヶ月ごとなどの頻度を装置ごとに設定し、分解して解放した装置の全体を耐熱シートで覆って熱風を一定時間送り込み、殺菌と殺虫を行なっている。熱風殺菌だ。検証は、まず熱風殺菌前に分解した装置内部と部品の一部、特にへこんだ部分や隅を拭き取り検査し、殺菌後に再び同じ所を検査する方法を用いる。検査は、食品の接触可能性のある部分を毎回、それ以外にランダムに何ヶ所かを調べる。これを文書化し、記録に残している。
ISO/TS22002-1では検証後の傾向と分析を要求しているが、そのような例では、清掃しづらい機械と最新の衛生管理対応機械ではかなりの違いが出ることが多い。この対応として、装置ごと、あるいは装置の劣化状況によって頻度を変更したり、検証の方法と場所を変更したりする(写真)。

これは「清掃・洗浄の有効性の検証方法」から出てきた改善で、こういった活動を工場各所に拡大浸透させることで、時間はかかっても着々と安全性を高めていくことができる。

サイコロ監査の効果
ある生鮮パックセンターでは、検査の対象と場所を、検査効果が高い方法で決めている。例えばナイフなどの製造道具なら、どこをどのように拭き取るかがマニュアルになっている(表)。その上で、数十本あるどのナイフを拭き取るかは、あっとランダムに決めている。こうすることで、検査効果が高まる。
これを工場内全体で行う方法もある。ニュージーランドのある輸出対応工場では、1~2日間かかる保健所による工場全域の監査が年に1~2回、その間に毎月の簡易監査も入る。簡易監査では担当者1人が1日に2~3工場を回るため、工場全域を見る時間がない。そのため、一部を重点的に見ることになるが、監査担当者の個性と工場の状況によってどこになるかが決まるわけだ。
ある担当者は工場内を図面上で6区画に分け、各区画に番号を振り、その後ポケットから取り出したサイコロを振る。出た番号の数の所に真っすぐ行き、そこを集中して監査する。工場側はどこを監査されるのかは直前にしか分からないので、常に工場全体の監査にも対応できるようにすることになる。これは効果が上がる。
