【24回目】食品接触面の洗浄

食品接触面とそうでない場所の洗浄手順を科学的に考える
洗浄は実施でも関しでも、単純であればあるほど集中できる。「工場内を徹底的に完全に洗浄」は理想だが、あらゆる場所を完璧に行うのはコストの点でも難しい。しかし、安全対策は使命だ。そこで、洗浄の場所を二つに分けるとシンプルになり徹底できる。「清掃用具の区別」でも述べたが、食品が直接接触する場所や面と、その他に分けることだ。
まず製造工程内の食品が接触触れている場所をリストアップし、図面にもプロットする。例えば、単に蒸煮鍋ではなく、蒸煮鍋の内側と縁、スライサーなら刃と食材タンク(あるいは台)というように、具体的に記述する(写真1・2・3)。

次に、その部分と周辺の部分の洗浄方法を調べてみる。このステップで、「何の区別もしていない」「考慮されていない」「手順やマニュアルに含まれていない」と行った状況が明らかになる場合が多い。そこで、この段階から洗浄の改善につなげる。
例えば洗浄剤の使い分けだ。洗浄剤の分け方の基準の一つは、塩素系であるかどうかだ。塩素が入っていれば殺菌も一緒にできるが、金属の酸化を早める。そこで、食品が接触しない場所は塩素が入っていない洗剤、接触する場所には塩素入りを使えば効果的だ。
泡洗浄の場合、粗ごみを掃除して粗流しをした後、まず最初に塩素入りの洗剤で製造室内の食品が接触する部分を洗浄していく。釜の内側、スライサーの刃と台、ミキサーコンテナの内側、というように進める。一回りしたら最初に戻って、食品接触面以外の場所とその周囲に、塩素なしの泡をかけていく。こうすると、食品接触面は泡が張り付いている時間が長くなる(汚れを浮き上がらせる効果が高くなる)し、殺菌も長時間できる。一回りしたら戻ってきて、最初に泡洗浄した食品接触面から水で流し、次にその他の場所、そしてもう一度食品接触面を流す。食品接触面を2度流すのは、塩素による酸化(さび発生)をできるだけ防ぐためだ。以上のような考え方で手順を設定していく(泡洗浄については次号で詳しく述べる)。
洗浄できない場所を発見する
製造装置の途中に洗浄できない場所があるので検査したら、その場所より前では問題ないが、その場所を通過した後、一般生菌が検出された。ここが汚染の原因だと分かった。このような報告や対応策についての質問が結構ある。装置の欠陥だが、旧式のものにはこれが多い。対策としては、手間を掛けて分解洗浄するか、改良なり修理するしかない。
このような発見は衛生管理を徹底し始めてからが多く、それまでは知らずに放置したことになる。工場内の食品が接触する全ての部分について、探索してみるとよい。

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