【26回目】泡洗浄の手順
製造場所の整理整頓
泡洗浄の中心となるのは食材の加工工程(プロダクトゾーン)である。泡洗浄を始める前に、まずここを整理整頓する必要がある。基本的に、ここには段ボールなど異物混入の元になるものは置かないようにする。管理の考え方は、工場内に置くものを3つに分けることだ(表)。
1. 食材加工の場所で必要なもの→製造場所に置く
2. 1日に1~2回使うもの→製造室の隅か外の通路などに出す
3. 時々しか使わないもの→備品倉庫などに出す
これで現場がすっきりする。

泡洗浄の手順とポイント
以下に泡洗浄の手順とポイントを記す。
1. こびりついた汚れはツルツルにしておく
オープンやダクトに付着した焦げつきやこびりついた汚れは薬剤を用いたり専門業者に依頼してきれいに落としておく。こうするとブラシを掛けなくて済み、床でも壁でもビニールカーテンでも数倍長持ちする。ブラシで傷めないからだ。
2. 泡をかけられないところはカバーする
スイッチ、電源や電気系統など、泡をかけられない所はカバーをするなり、はっきり指定するなりしておく(写真1)。最近の製造機器は洗浄を前提として設計されているが、昔の機器はそうでないものも多い。また、ダクトの内側などの照明は、予算があれば防水タイプや道路工事用の照明などに替えるとよい。
3. 粗ごみを掃除してから泡をかける
まず、掃除をしてゴミを取り除く。細かいごみが多い場合は高圧洗浄水などで洗い飛ばしておく。その後、泡を隅々までかけて20~30分放置し、泡が汚れを浮き出させるのを待つ(写真2)。汚れのきついところは最初に泡をかけておくと、すすぐまでの時間が長くなるため効果がある。また、機械装置の支障のない部分などを分解してざるに入れ、一緒に泡をかけることもできる。積み重ねてあるキャスターも一緒に泡をかえてしまう。
4. 水ですすぐ
最初に泡をかけた所に戻り、水ですすぐ。壁の腰位置から下は一般的に毎日洗浄する。上から下へ、周囲から排水溝に向かってすすいでいく。排水溝に向かって床に傾斜があれば、すすいだ水はそのまま流れていくが、そうでない場合、水たまりにならないようにワイパーなどで水切りする。
5. 除湿
空調機の除湿運転や除湿機、扇風機などを多用して除湿する(写真3)。湿度43%を3時間以上キープすればカビは増殖しないため理想的だが、60%以下になれば問題ない。オープンの横のカバー、排水溝のふたなどは外したままにしておき、乾燥しやすくする。大型の機械装置の下や裏側は乾燥しにくいので、低位置から扇風機で風を当てると効果がある。床に傾斜があり、除湿がタイマー機能付きなら、水ですすいだ後に作業者は必要なく、人員コストを減らすことができる。
6. 頻度を決める
泡洗浄する場所、装置、エリアを決め、頻度を決める。床や装置は毎日だが、壁の腰位置から天井まで、天井、冷蔵庫内など、毎週、毎月、年などと頻度を決め、チェックリストを作る。運用しながら洗浄順序や方法、頻度などを改善していくと、どんどん効果的な洗浄にしていくことができる。
