【27回目】廃棄物処理(容器、堆積防止、破壊)

使い分けが必要な廃棄物の容器
ISO/TS22002-1の7.2「廃棄物および食用に適さない、又は危険な物質の容器」には、識別、配置、不浸透性の材質、密閉、施錠の5項目が要求されているが、この中の「直ちに使用しない場合は密閉されている」について誤解されていることがよくある。
ある工場で、納入先企業に要求された密閉型ごみ箱を購入するのに数十万円かかったという。これは対象製品を製造している区域にあるごみ箱を全て替えたからだが、密閉型にするのはある程度の時間滞留蓄積させておく場合であって、常にごみを放り込んでいる場合はそのような必要はない。かえって開放型の方が便利で衛生的だ。
パウチパックした原材料を次々に開封して加工をする場合、開放型のごみ入れにごみとなった袋をどんどん投入していった方がよい(写真1)。ごみ入れを使わず、マグクリップでゴミ袋を横に止めておき、いっぱいになったらごみ袋を取り換えれば、費用も手間もかからない(写真2)。パイプで組んだごみ袋引っ掛け用キャスターも便利だ。
滞留させておかなければならないごみを入れる容器の場合には密閉が必要だが、一般的にはそれほど数が必要なことはない(写真3)。むしろ滞留ごみが少なくなるように運営した方がよい。
プロダクトゾーンでは堆積防止
ISO/TS2202-1の7.3「廃棄物管理及び撤去」には、「撤去頻度は、堆積を防ぐため、最小限毎日管理」とあるが、これは「食品を取り扱う区域」(AIBではプロダクトゾーン)においてのことなので、この区域ではない工場内ごみ置き場や、工場の外にあるごみ堆積場所はこの限りではない。
これを誤解して週2~3回の業者回収を毎日に変更して費用が掛かっている例があるが、プロダクトゾーンから明らかに離れているごみ置き場ならそのような必要はない。ただし、堆積中の清掃洗浄や防虫対策の必要はある(写真4)。

廃棄する箱は破壊
同じく7.3には「破棄することを表示した原材料、製品又は印刷済み容器包装は、変形させるか、又は商標の再利用ができないことを確実にするために破壊されなければならない」とある。破棄することが決まった食材や食品をそのままにして置いておくと、間違えて製造に回されてしまったり、出荷される危険もあるからだ。
例えば破棄する箱を破壊するにはつぶせばよいが、一時的に積み重ねておくときなどにやりにくいので、太いマジックペンなどで大きくバツ印を付けておき、まとまったらつぶすなどの方法も取れる。
廃棄物の扱いについては、審査側も被審査側も誤解していることがよくある。費用に直接関わることでもあるので、要求内容を注意深く理解する必要がある。もし理解した内容に食い違いがあれば、一緒に規格原文を慎重に読んで、話し合うことが必要だ。

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