【32回目】防虫対策<5>ゾーニング

出入り口を一カ所にまとめた焼き菓子工場の例

図は小型の焼き菓子工場のゾーニングである。汚染・準清潔・清潔の3段階になっており、製造能力を最大に生かす工夫として通路のない工場にした。焼成調理をする多くの工場の参考になるだろう。
通常、虫は入出荷口と従事者の出入り口から、「出入り口を開いたときに外から入り込む」「原材料の箱表面や原材料そのものに付着してくる」「人に付着してくる」などの方法で侵入する。この工場では全ての出入り口を一カ所にまとめたので、虫の侵入はここからのみとなる。
●汚染ゾーンから準清潔ゾーン
防虫のための最初のゾーニングは、入出荷庫と更衣室などがある部屋になる。ここは汚染ゾーンで、最初の防御エリアとなる。原材料の入ったダンボールには虫が付着している可能性があるので、中身を出してから準清潔ゾーンに入れる。段ボールは汚染ゾーンの方に残され、ごみ庫から排出されることになる。
計量などの準清潔ゾーンに入った食材は下処理され、加熱調理されてから冷却庫に入れられるが、この作業室までに虫はかなり防御される。境目となるドアから侵入する可能性がわずかにあるが、ここは使用するとき以外は常に閉めておく。さらに、すだれ式のビニールカーテンを設置し、ドアが開いた状態でも人やキャスターが通る瞬間しか開かない状態にしておけば安全性が強化される(写真1)。
準清潔ゾーンから清潔ゾーン
加熱調理された食品はパススルー式の一方通行の冷却庫を通るので、清潔ゾーンのパッケージ室への虫の侵入はほとんどない(写真2)。パッケージ質には外との接点が全くないため、原材料入荷側からの侵入はなくなる。
●出荷側からの侵入防止

一方、パッケージ室への出荷側からの虫の侵入について見てみると、ドアが開いたときと、包材外装に付着している場合がある。包材庫へのドアと、包材庫から箱詰め室に行くドアのガードは、開けたらすぐ閉めることに加え、ビニールカーテンを設置することでかなり強化することができる。また、パッケージ室への侵入防止策は、外装段ボールから中身の包材を取り出してから入れること。この際、パスボックス経由にするとさらによい(写真3)。
人に付着してくる虫の侵入は、更衣室で私服と作業衣の交差をなくすことと、粘着ローラーをしっかりかけることで防止する(写真4)。仕上げはエアシャワーとなる。

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