【74回目】壁を洗浄しやすくする

壁の掲示物
製造室の壁に、手順書など多様な掲示物が張ってある工場を見掛ける。作業者にとっては分かりやすくてよいが、そのままでは壁を洗うことができないし、ラミネートせず紙のままだと破れて異物混入のもとになる。また、鏡が取り付けられているケースでは、裏側に必ず隙間ができてしまうので、(サニタリー室ならまだよいが)製造室にある場合はカビや虫の内部発生源、細菌の増殖場所にもなるため注意が必要だ。
壁を毎日洗う工場は少ないが、毎月洗う必要のある工場は多い。しかし、掲示物が多いと洗えず、掲示物の上の部分にほこりが引っ掛かっているケースも見受けられる。そこで、次のような対策が挙げられる。
マグネットクリップ→壁に磁石を使える場合、ゴムの棒形マグネットクリップを使用するとよい(写真1)。これなら掲示物をすぐに外して壁を洗うことができる。

ホワイトボード→キャスター付きのホワイトボードを使えば、壁を使わなくて済むし、裏表使えるのでたくさん張れる。ゾーニングの仕切りにもなる(写真2・3)。

ぶら下げホルダー→ある程度重なってもよいなら、ぶら下げホルダーを使う(写真4)。記録用紙数枚の束なら一つのホルダーに入れられ、補充もできる。

壁取り付けホルダー→これはノルウエーのサーモン加工工場で見掛けた壁用ホルダーで、左側は金具だけが壁に取り付けられており、ホルダーは簡単に取り外せる(写真5・6)。また、本のようにめくることができ、開いたままの状態にしておくこともできる。壁を洗うときはホルダーを外せばよい。

フィルムミラー→軽くて割れない鏡(写真7)。壁を洗うときには外せばよい。

プロジェクター→掲示物を画像データにし、パソコンでスライドショーにしてプロジェクターから壁に投写する。動画も映せるので、手順書を動画にして教育・訓練用の教材にもできる。
大型モニター→掲示物を複数枚重ねて表示することもできる。移動できるようキャスターに載せ、壁を洗浄するときは部屋の外に出す(写真8)。最近はかなり安くなっている。
こういった方法で、壁は簡単に洗うことができる(写真9)。

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