【19回目】修理からのハザード防止と仮修理からの復帰

外部からの修理作業者の入場とそのハザード
工場内設備の修理では、外部作業者が入場する際のセキュリティーがまず必要で、これはフードディフェンスになる。悪意はなくても食品にとっては危険なものが持ち込まれ、例えば接着剤や化学物質、ビス、オイル、部品などを入れるビニール袋、工具の汚れ、作業者が使っている作業衣の汚れ、野球帽程度の簡単な帽子からの毛髪の落下など、心配なものがいくらでも出てくる(写真1)。
外部作業者が工場内に入る場合、基本的には工場側が使っている作業衣と帽子に着替えてもらう。道具や資材に付いては、「扱いによっては製品に影響を与えることがあるので」と伝えて開示してもらう。揮発物・毒物などの危険物に付いては、拡散したり漏れたりすると危険であることを説明し、理解してもらってから入場してもらうことが必要だ。
外部からの入場者には健康状態などのチェックリストに記入してもらうのが一般的だが、修理者についてはこれに加えて、食品に影響を与える恐れのあるものがあれば記述してもらい、扱いには十分に注意するという同意のサインをもらうようにすれば、危険を大幅に減らすことができる(写真2)。

修理後の検査・確認
修理は当然ラインが動いていない時間帯に行われるが、修理が終わった後、現場が汚染されていないかどうかを修理者と一緒に確認する必要がある。通常は「修理が正常に終了したか」だけチェックするが、そこに必ずHACCP関係の担当者が同行し、衛生管理面からの目線で見ることが必要だ。
危険物の残留でよくあるのは、配線工事で電線ケーブルを切断したりつなぎ替えたりした場所に落下しているケーブルの銅線だ。これは長さが短い上に直径0.1mmといった細さで、おまけにそれが数十本ばらばらに散らばっている。これが製造装置の中に入ってしまったら大ごとだ。被覆のビニール切片も同様で、ほかにもオイル、テープ、ビスやワッシャー、取り外したフィルターやパッキン、削り落とした資材の破片などにも注意が必要である(写真3)。これらが残されていないか確認した上で、その場所と周囲を完全に洗浄し、安全確認の記録を取っておく。確認者と作業者の会社名や氏名、時間などの情報が必要になる。
仮修理は記録し迅速に解決を
紙製のガムテープやひも、針金、セロハンテープ、クリップなどで仮に留めて修理してそのままになっているものは、時間がたつと落下してしまう。特にテープで一時的に留めて一度剥がしたところは落下しやすい(写真4)。
AIB国際検査統合基準2.16の推奨事項に、「仮修理の問題を迅速かつ効果的に解決していること」とある。仮修理したところは記録しておき、本修理が終わるまでファイルにとじ込まず、見える所に置いておけば忘れない。

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